スポーツドリンクとむし歯の関係
こんにちは。歯科衛生士の竹内です。
今年の夏は猛暑が続いていますが、皆さま体調は崩されていませんか?
8月も後半に入りましたが、暑さに慣れた思ったことが一番危険だといわれています。
皆さまもこまめな水分補給を心がけてください!
さて、夏の暑いときに熱中症予防に飲むもの水分として皆さまは何を飲んでいますか?
お水、お茶、さまざまなものがありますが、発汗によって、身体から失われた水分やミネラルを効率よく補給することができるスポーツドリンクは熱中症予防に効果的と言われています。
実は、スポーツドリンクとむし歯は大きな関係があります。
今日はそのことについてお話していきたいと思います。
まず、どうしてスポーツドリンクがむし歯になりやすいかというと、二つのことが挙げられます。
一つ目は糖質が多いということです。
一般的なスポーツドリンクの製品ラベルを見てみると…
栄養成分表示(100mlあたり)
エネルギー 25kcal
炭水化物6.2g
タンパク質・脂質0g
ナトリウム 45mg
カリウム 20mg
カルシウム 2mg
マグネシウム0.7mg
炭水化物の量が糖質にあたります。ペットボトル一本500mlだと、約30gになり、角砂糖8~10個分になります。この糖質が虫歯の原因になります。
二つ目は酸性度が低いということです。
歯にはエナメル質が溶け始めるpH値というものがあります。お口の中は普段中性の状態でpH7程度に保たれていますが、飲食をすることでpH値が下がっていきます。
スポーツドリンクは、歯が溶けだすといわれているpH5.4よりも低いpH3.5前後と言われています。そのため、水分補給のために長時間少しずつ飲み続けているとpH値が下がり歯が溶けやすい環境になってしまいます。
以上のことから、上手に使えば熱中症予防に効果的なスポーツドリンクですが、お茶やお水の代わりにいつも飲んでいると虫歯になる可能性が高まります。
虫歯予防といえば、歯磨きやフッ素塗布を思いつかれる方もいると思いますが、飲みものや食べ物の種類、食べ物の形態、摂取回数なども重要になっていきます。
スポーツドリンクは美味しくてポジティブなイメージがある飲み物ですが、今回お話した内容で危険度が高いのがご理解いただけたかと思います。
ただし、水分補給には優れた飲み物なので、飲み方を注意してもらい、ミネラル豊富な麦茶に代えていただく等の工夫をおすすめします。
今後も30度を超える日々が続くようですので、歯に優しい熱中症対策をして、猛暑を乗り切って下さい。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
下記に当てはまる方は、必ず事前に最寄りの保健所あるいは医療機関に電話で相談し、 指示を受けていただきますよう、よろしくお願いいたします。
- 1、14日以内に新型コロナウイルス感染症の流行地域から帰国した方
- 2、風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている方
- 3、強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方
- 4、新型コロナウイルス感染症の患者さんと濃厚な接触があった方
「帰国者・接触者相談センター」はすべての都道府県で設置しています。